出展品はひとつに絞るべき?迷ったときの新提案

おはようございます^^
自社の問題解決力を見える化し展示会を成功に導く、展示会活用アドバイザーの大島節子です。

もうすぐゴールデンウィークですね。お天気も良さそうで。そんな早朝の大阪から今朝も展活タイムズをお届けします。

合同出展こそ試したい「日替わり展示」という選択肢

展示会に出展される中小企業の皆さんから、よくいただくご相談があります。それは…

「うちみたいな小さな会社が1小間とかで出る場合、本当は出展製品を絞った方がいいって分かってるんです。でも、あの技術も見てほしいし、こっちの新製品も紹介したいし…どうしてもアレもコレも出したい!どうしたらいいですか?」

というお悩み。

限られた予算とスペースの中で、何とかして会社の魅力をたくさん伝えたい!最大限の成果を出したい!そのお気持ち、痛いほどよく分かります。私もたくさんの現場を見てきましたから。

なぜ「出展品を絞る」ことが推奨されるの?

本題に入る前に、なぜ一般的に「小さなブースでは出展品を絞りましょう」と言われるのか、簡単におさらいさせてくださいね。

それは、小さなスペースにあれもこれもと欲張って製品を並べてしまうと、

  • ブース全体の焦点がぼやけて、結局「何屋さん」なのか伝わらない
  • 情報量が多すぎて、来場者は何を見ていいか分からず混乱する
  • 一つ一つの製品説明が中途半端になる
  • 準備や当日の対応が煩雑になる

…といったことが起こりがちだからです。結果として、せっかくブースの前を通りかかった来場者の足を止めるチャンスを逃してしまう…なんてことになりかねません。

逆転の発想!「毎日変えちゃえばいいじゃない?」

「でも、やっぱりウチのこれも見てほしいんです!」 そうですよね、分かります。そんな熱い想いをお持ちの皆さんに、私がお伝えしている”裏ワザ”的な方法があるんです。

それは、思い切って「日替わり展示」をしちゃう! ということ。

例えば、展示会が3日間開催されるなら、

  • 1日目:主力製品 A を前面に出して展示! (ポスターもA製品仕様に)
  • 2日目:新製品 B をメインに展示替え! (ポスターもB製品仕様に)
  • 3日目:特定の技術 C をアピール! (ポスターもC技術仕様に)

というように、日ごとに主役を変えて、ブースの「顔」も変えてしまうんです。

「日替わり展示」3つの大きなメリット!

「え、そんなことして大丈夫なの?」と思われるかもしれませんが、この「日替わり展示」、実は大きなメリットがあるんですよ。

  1. 【複数製品をしっかりPR!】 毎日テーマを変えることで、限られたスペースでも、それぞれの製品や技術の魅力を来場者に深く、しっかりと伝えることができます。焦点が定まるので、説明にも熱が入りますよね!
  2. 【来場者の生の声=反応を比較検証できる!】 これが最大のメリットかもしれません。「どの製品(どの日)が一番人が集まったか?」「どんな質問が多く寄せられたか?」「どんな業種の人が興味を示したか?」…そういった来場者のリアルな反応を、製品ごとに比較検討できるんです。これって、ものすごく貴重な「市場調査」だと思いませんか?
  3. 【次回の展示戦略に活かせる!】 日替わり展示で得られた反応のデータは、次回の展示会計画の宝物になります。「A製品は反応が良かったから、次回はもっと大きく見せよう」「C技術はニッチだけど、特定の層に深く刺さることが分かった」など、データに基づいた効果的な戦略を立てることができるようになります。

特に「合同出展」なら、やらない手はない!

「でも、毎日展示を変えるなんて、コストがかかるんじゃ…?」 そう思われるかもしれませんね。もちろん、自社でブースを大きく建て込む場合は、設営の変更は難しいでしょう。

しかし合同出展」の場合はどうでしょう? 多くの場合、基本的なブース設営費は主催者が負担してくれて、出展料も安価ですよね。そうなると、「日替わり展示」でかかる追加コストは、差し替えるポスターパネルの印刷費くらい。

低リスクで、自社の製品や技術に対するリアルな市場反応を探ることができる。 こんな絶好のテストマーケティングの機会、活用しない手はありませんよね!

「日替わり展示」実践のヒント

もし「よし、やってみよう!」と思われたら、いくつか成功のためのヒントを。

  • 事前告知: 自社サイトやSNSで「展示会〇日目は△△を特集します!」と事前に告知しておくと、目的の製品を見たい来場者を呼び込めるかもしれません。
  • 担当者: その日のメイン製品について一番熱く語れるスタッフさんを配置しましょう。
  • 記録・分析: 各日の来場者の反応(名刺交換数、具体的な質問内容、滞在時間など)をしっかり記録し、展示会後に必ず比較・分析することが重要です。やりっぱなしでは意味がありませんからね!

まとめ:展示会はどんどん「実験」しよう!

展示会は、単に製品をお披露目するだけの場ではありません。工夫次第で、新製品の反応を見るテストマーケティングの場にも、自社の強みを見つめ直す効果検証の場にもなり得る、非常に価値の高い「実験の場」なんです。

「展示会はこうあるべき」という固定観念にとらわれず、「こんなやり方はどうだろう?」と柔軟な発想で、自社にとって最も効果的な活用法をどんどん試してみてほしいと思います。

小さなブースで複数の製品をアピールしたい…その悩み、「日替わり展示」で解決できるかもしれませんよ。ぜひ一度、検討してみてはいかがでしょうか?

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数200回以上、指導人数8,500人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。