町工場の展示会活用と2020年問題(3)

おはようございます^^
展示会活用アドバイザーの大島節子です。

今日はこれから名古屋にむかうのですが、名古屋も暑いのでしょうね。そんな早朝の大阪から今朝もブログをお届けします。

出展者の皆さんの現状の考えとは

連載形式で書いてきました「町工場の展示会活用と2020年問題」。東京オリンピックの前後に東京ビッグサイトが使えなくなり、展示会ができなくなってしまうことが、ものづくりワールドと中小製造業の展示会活用にもたらす影響について2回に分けて書いてきました。

これまでの記事はこちら
>>町工場の展示会活用と2020年問題(1)
>>町工場の展示会活用と2020年問題(2)

3回目の今日は、実際にものづくりワールドに出展されている皆さんの声を紹介していきます。

合同出展ブースの自治体の方の声

年度内に2回分の出展は厳しい。予算が確保できない。なので次回2019年2月の出展は見送る可能性が高い。」(自治体・関東・機械要素技術展)

「次回の出展を見送ることはほぼ確実。予算問題もあるが、2月開催だと毎年、自主開催している展示会と日程がかぶってしまう。」(自治体・関東・機械要素技術展)

「次回は見送り。2020年2月の幕張開催分が2019年度の出展になる。」(自治体・関西・機械要素技術展)

単独出展の地方の中小製造業の方の声

「毎年MEDIXに出展してきたが、機械要素技術展と同時開催でないなら集客は期待できない。1年に1回は東京で出展したいので来年は(MEDIXとは別の東京で開催される医療系展示会である)MEDTECに変えようかと検討中。」(金属加工・愛知・ヘルスケア医療機器開発展)

「とりあえず次回は出展する。ただ2月だと雪が心配。大雪が降ると動けなくなるので。」(金属加工・福井・機械要素技術展)

「次回出展するかどうかは検討中。2月は毎年出展している展示会があるので、1ヶ月に2つはキツイ。ただ今年の感触がすごく良いので結果次第では次回出展するかもしれない。」(機械加工・愛知・機械要素技術展)

「次回は出展申込み済み。ただ2020年の幕張での開催分はおそらく出展しない。東京から遠くなるし、出展規模も小さくなるので集客は期待できない。ただ次回の反応次第では検討するかもしれない。」(部品メーカー・大阪・機械要素技術展)

「次回も次々回(2020年幕張)も出展する。他に代わりになるような展示会はないので、やめる理由はない。遠さも気にならない。地方から来るものにとっては東京ビッグサイトも幕張メッセも遠さは変わらない。」(部品加工・岐阜・機械要素技術展)

実際にどの程度縮小されるのかというと、
東京ビッグサイトの展示面積 ⇒ 9万5420㎡
幕張メッセの展示面積 ⇒ 7万5098㎡
東京ビッグサイト東ホール1~3の展示面積合計 ⇒ 約2万5000㎡

2019年と2020年の日本ものづくりワールドは今よりも2万~2万5000㎡縮小した規模での開催になると思われます。出展者数にして500社程度少なくなるかと。この縮小開催が集客にどの程度影響してくるのか、また2020年は場所が有明から幕張に移ることで何が変わるのか、このあたりをどう読むのかによって各社の判断が変わってきそうです。

まとめると、次回の開催時には自治体の合同ブースは大幅に減ることは確実と言っていいでしょう。単独出展のブースはとりあえず次回2019年は様子見で出展してみて、その結果次第で2020年の幕張開催に出展するかどうか決める、という方が多いようです。

この問題が浮上したころはまだまだ先の話だと思ってきましたが、徐々に差し迫った問題になってきましたね。

どのようなかたちでの開催になるにせよ、私は全ての年度・会場での開催を見届けるつもりです。引き続きこの問題については考えていきたいと思っています。

3回に分けての連載をお読みいただきありがとうございました。

まとめ

今朝のブログは町工場の展示会活用と2020年問題(3)でした。

今日もお読みいただきありがとうございます。

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大島 節子

展示会活用アドバイザー展活
1975年 大阪市生まれ。1998年家業マルワ什器入社。2001年、26歳のときに売上の95%以上を占める得意先が倒産する、という人生の試練を経験。連鎖倒産の危機を回避し家業を立て直す過程で多くの展示会現場に携わる。これまで関わってきた1000件を超える展示会経験を元に2012年展示会情報サイト「展活」を開設。2013年からは展示会セミナーの講師として活動開始。登壇回数200回以上、指導人数8,500人以上の実績。展示会初出展企業にも具体的でわかりやすい指導が好評を得ている。初の著書『展示会を活用して新規顧客を獲得する方法』好評発売中。