大阪府堺市にて15年前から化学工場のプラントメンテナンス業をされているケイ・エイチ工業さん。
創業社長のお父様を支えながら会社の中心となりパワフルに事業を拡大させ続けていらっしゃる平野専務。
自身の経験を積み重ねて体得された展示会活用方法について直撃インタビュー!

展示会との歩み
最初に展示会に出展したのは2005年ごろ。
商工会議所や中小企業家同友会が主催する出展料が安い総合展示会に「まずはやってみる!」姿勢で参加しました。
うちはいつもそう(笑)。理解できるまで待たない。「まずやる!」(笑)。
社員さんの中には「やる意味あるんですか?」という人もいたけど、「勉強や!」と言って毎回趣向を変えて出し続け、
出展することに慣れていきました。

それと同時にいろんな展示会を社員さんと一緒に見学しました。そんな中2006年に見学した展示会で韓国・ハンソン機建製集塵機「ダストキング」と出会い翌年には代理店になりました。

 日刊工業新聞 2009.2.20

創業当時から社長には「自社商品を売りたい」という夢がありました。
代理店になると決めたのはいつか自社商品を売るために勉強をしておきたい、という気持ちもあったからです。

出展と見学を繰り返し下地を整えた上で、2009年には「粉体工業展」に先の集塵機を出展しました。
出展料30万円。本気の出展でした。
この時期はリーマンショックの直後で仕事が暇だったこともあり、
職人さんにもどんどん展示会を担当してもらいました。
2009年~2010年には多くの展示会に出展し、結果、職人さんに営業経験を積んでもらうとてもよい機会になりました。

 国際粉体工業展2010(東京ビッグサイト)

展示会で成果を上げるために
展示会前
展示会に出展するときは必ずニュースレターにその旨を掲載し、既存客はもちろん見込み客にも案内状を郵送します。
全部で1000通くらい。その中から10社~20社くらいは当日来ていただけます。
専門性の高い展示会だとうちのブースに興味がなくても情報収集のために展示会自体には来たいと思う方が多い。
案内状を出しておくことで例えついでであったとしてもうちのブースに寄っていただけます。
うちが出した案内状がきっかけで展示会にいらして海外展開のきっかけをつかんだお客さんもあります。
そういう話を聞くとうれしいですね。

 ケイ・エイチ ニュースレター H24.5月号

展示会当日
当日ブースにお越しいただいた方の名刺はその場でABCランク分けします。
明らかに需要があるのがA、いずれあるかもしれないのがB、売り込みなどはC。
Aの中に更にSというのもあります。緊急性があるものはSとします。
3日間の展示会で150~160枚くらいの名刺が集まります。
Aはだいたい20枚くらいです。

プレゼン用ステージが用意されている展示会では必ず応募するようにしています。目立たちたいから(笑)。
プレゼンしたからといって見込み客に聞いていただける可能性は低いですが、
プレゼンを聞いてくださった方のところへはあとで営業にいきやすいですね。

ブースの接客で気をつけていることは「売り込まない」ということ。
需要のあるなしを把握することを目的とし、お話を聞くことに徹します。

展示会後
展示会が終わるとすぐにテレアポをします。
Aランクはほぼ会ってもらえます。
テレアポのポイントは「アポ」に徹すること。余計なことは言わない。
「一度ご挨拶させてください」と訪問の約束をとります。

実際にお会いしていただいて受注にまで結びつくのは1回の展示会で1件あるかないかです。
それでも展示会に出展し続けるのはうちみたいな業界はまず需要が少ないから。
需要がある会社のリストが何よりの財産。
Aランクの会社へは一度目でアポがとれなくてもある程度期間を置いて再度連絡をするようにしています。
続けていくと何年か経ってからアポに結びつくこともあります。
定期的に連絡をしつづけることで担当者交代等の情報が更新されリストの精度を高く保つことができます。

今後の展示会活用に向けての展望
今年3月に上海の「中国国際輸入製品博覧会」に出展しました。

 中国国際輸入製品博覧会2012

僕は中国旅行専門の旅行会社に勤めていたことがあるので、中国人の現実を知ってる。
なんといっても中国はマーケットが大きい。
海外に売っていくのであればまずは中国を抑えておかないとあまり意味がない。
以前から中国のことは考えていたところに、今回、ご縁をいただき出展することになりました。

また昨年からは自社商品の「掘進機」を。
今年からは「フィルタ湿潤タイプ集塵機」を出展するようになりました。 
ついに社長の夢が叶った? 売れたら叶うね(笑) 
今後2009年や2010年みたいなペースで出展することはないと思うけど、それでも年3~4回くらいは出展していきます。 

自社商品「掘進機」 自社商品「フィルタ湿潤タイプ集塵機」

今回の学べるポイント!
1.まずは出展料が安い展示会から出てみよう!
2.集客は主催者任せにしない! 自社なりの案内状で人を呼ぼう!
3.名刺はランク分けしよう!
4.終わったらすぐテレアポ! テレアポを繰り返すことでリストの精度を高めよう!

インタビューを終えて
短期間でものすごい進化を遂げていらっしゃいますね! インタビューにご協力いただきありがとうございました!

【ケイ・エイチ工業 会社情報】

会社名 ケイ・エイチ工業株式会社
お問い合わせ TEL:072-234-0781
ホームページ http://www.kh-co.jp
所在地 大阪府堺市中区田園969-1

【これまでに出展した主な展示会】
粉体工業展
国際粉体工業展
フードテック
FOOMA
管工機材展
中国国際輸入製品博覧会・・・ほか